オペアンプは非反転入力端子と反転入力端子、出力端子がある増幅回路のモジュールです。8ピンのオペアンプの場合は、内部に2回路の増幅回路が内蔵されており音声信号の処理の際には1つのICで左右のチャンネルの回路を構成することができます。オペアンプは演算増幅器とも呼ばれるもので、信号の増幅以外に比較器や積分回路、発信回路など様々な電子回路に応用できることからも電子機器には欠かせない存在です。ICソケットは、ICをプリント基板に実装しなくても電子回路内に対象となるICを組み込ませることができる便利な部品です。
オペアンプは、同じ品番のものが各社から販売されているのが特徴で製造会社が異なることで電子回路との相性も変わって来ます。特に、音声処理の電子回路においてオペアンプは音質に影響を与えるため選定が欠かせません。汎用タイプのオペアンプの一つに4558と呼ぶものがありますが、この品番の頭にNJMやLF、NEやRCなどメーカー独自の型番を付加したICがあるので、これらを交換しながら現在試作中の基板に合うものを見つける作業が求められることも少なくありません。このとき役立つのがICソケット、試作基板にICソケットを取り付けておけば後は試験をしながらICを交換して最適なものを選べる、はんだ付けしていないので抜き差しだけ済みます。
なお、音質以外にも試作中の電子回路に最適なICを選定するときなど、ICソケットを使えば交換の手間が大幅に削減するメリットを持ちます。