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ICソケットの歩留まり課題について

パラジウムは、半導体の端子(ピンもしくはICの足)に使用されるメッキ材料の一つです。しかし、現代はパラジウムよりも安価の無電解スズメッキ(Snメッキ)が主流になりつつあるといわれています。無電解スズメッキは人体に対して無害といった特徴があります。特に、破壊の際に環境に負荷を与える重金属が含まれていないので環境問題の観点から見ても良いものとされます。

電子部品は、プリント基板に実装するときに利用する半田に含まれる鉛が環境に悪影響を与えるなど、このような理由から鉛を含まない鉛フリー半田への転換が行われており、鉛が含まれていない半田の役割を担うメッキで注目が集まっているのが無電解スズメッキです。ただ、無電解スズメッキは従来型のパラジウムと比べると柔らかい性質になっているので、バーンインソケットやテストソケットなどのICソケットに使うと長期利用によりメッキがICソケット部分に付着してしまう、酸化することで接触抵抗が大きくなる可能性があります。この接触抵抗の影響でバーンインテストやファイナル試験で本来なら合格になるはずのICが不合格になるなど、歩留まり率の低下および再測定の発生などの可能性も高まります。そのため、ICソケットの歩留まり率を改善するためにも繰り返しの接点・接触の安定性向上が求められます。

これは、ソケットの洗浄や再メッキなどにより対策は可能ですが、このような作業をしているときICソケットの利用ができなくなるなどから別の方法で対策が必要になることも少なくありません。

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